Friday, April 21, 2006

Laboratory::Seminar - グループプレゼンテーション

近々私たちの研究室の修士課程一年のメンバーは、大学院輪講なる講義の一環として、情報工学の基礎知識を提供するという名目の元でプレゼンをすることになっています。一応私たちの研究室で行っている研究に関連することを題材にして発表するわけですが、感性情報処理の話をするのか機械翻訳の話をするのか、音声認識の話をするのか。感性はうさんくさいと言い出す友人を説得する話術と気力がなかったので、最初は感性はやらない予定だったのですが…

今日のゼミで、同じ感性グループのメンバーが、この大学院輪講で音声認識について発表すると教授に報告。教授は「ダメデスネ」と一言。がーん!(;´д`)ここしばらくで勉強した(大した量ではないですが)音声認識の知識をお蔵入りさせるわけですか。教授は強く、感性で行くようプッシュ。

感性はうさんくさいと言い出した友人は、研究室に配属された当時から音声関係がやりたかったようで、多分今回一番張り切ってたんじゃなかろうか、とか思ったりします(ちなみに彼は現在会話システム関係に携わっています)。

教授がプッシュする以上、私たち感性グループがしゃしゃり出る他なく、否応なしに、ゼミの後には修士一年生で感性工学についてのディスカッションが始まります。このディスカッションの中で、助教授がおっしゃったことで、へぇと思ったことを書きますと、世界的に知られているKANSEIは情報処理の分野とは異なるようです。KANSEIはどちらかというと人間工学や心理学などの色が強いようです。では情報処理寄りの感性工学と言うと…人間の行動や反応を観測し、それに応じた適切な処理を行う、いわば制御処理に近いものがあるようです。違いがわかったようなわからないような、微妙なところです。感性グループの私たちでこれなのですから、文書要約やらオントロジーやらを専門にしている友人らにはさらにピンとこない話なのでしょう。

学生である私たちの感覚から言えば、感性情報処理はニーズに応える技術というよりも、シーズなのかもしれません。そして、工学と言えば役に立つ物作りをする学問のような印象があるのですが、感性工学はさらに上のステップへ行き、さわって気持ちのいい物を作るための学問のような気がしました。

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