Tuesday, April 04, 2006

Touring::Camp - 卒業旅行キャンプ(5)

あぐり窪塚までいけば、もしかしたら寝る場所を確保できるかもしれない。そう思いながら、再び土砂降りの中を走り出します。熱を取り戻した体は再び冷え、水を抜いた靴には再び水がたまり始めます。

何とかあぐり窪塚にたどり着いたのですが、座る場所が見あたりません。恐らく商品を並べる場所であろう場所はあったので、そこに座ることにしました。やはり、ここで寝るわけにはいきまんので、ホットコーヒーを飲んだ後、再び走り始めることにします。そういえば、途中の山道で、なんとか休憩所…って名前忘れてしまいましたが、照明はないものの、屋寝付きの小屋があったような気がします。明らかにここから1時間以上は掛かりそうな距離だったのですが、もうそこしかない、と腹をくくりました。

真っ暗ですし、視界は最悪、路面状況なんてさらに悪い。40キロ以上なんて出せません。あぁ、山道だ、坂って怖いなぁ、コーナーも怖いなぁ…そんなことを考えていると、ふと前方に、屋寝付きの休憩所のような場所があるではないですか。私が考えていた場所とは違いましたが、屋根があり、普通あまり人が寄ってこなさそうな場所でした。景色を眺める場所のような。運転に疲れた人が立ち寄りそうな場所でした。

ここだ!と思い、バイクを待避させ、ベンチに腰を掛けました。時折車が通りますが、この雨量だったらここには誰も立ち寄らないだろう、と勝手に思いこみ、ここで一晩明かすことにしました。

とりあえず、寝袋を一枚出して、ベンチの上にひきます。服は水浸しでしたので、ある程度脱いでから寝袋に潜ることにしました。下着のみです。持ってきていた着替えなんてとっくにびしょびしょです。防水加工のバッグが欲しいと心底思いました。ツーリングマップルもひどいことになっています。

寝袋は冬用ではありませんので、こごえてしかたありませんでした。持ってきていた猛一枚の寝袋を使い、二枚重ねにし、寝袋の中にカイロを詰め込みます。体はある程度暖かくなってきましたが、風があまりにも強すぎるため、屋根があっても関係なく雨が降り注いできます。寝袋から顔を出していれば雨が顔面を直撃。寝袋に潜っても、髪の毛が雨晒しにあって頭だけびしょびしょ。こんな状態で眠れるのかと思いましたが、1時間ほど横になっていたら徐々にまどろみ始め…起きたら見ず知らずの人が目の前に立っていたらどうしよう、という不安もありましたが、やはり疲れが出てきたのか、いつの間にか眠ってしまいました。(続く)

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