Thursday, March 30, 2006

Laboratory::Sensibility - 感性の違い

感性情報処理の研究をしているせいか、近頃、言葉使いの裏にある感情表現には敏感になってきています。

というのも、今日、しゃべり方がすさまじくとろい同研究室の友人が、「先生を利用する」という言い回しを使ったのですが…私の印象からするに、「先生」は目上、「利用する」というのは利用される物よりこちらの方が立場が上にあると考えちゃうのです。つまりこれは、目上の人に敬語などを使わなず、むしろこちらの立場を持ち上げるような表現のように思います。ということは、「先生」に対して「尊敬」などの感情はなく、「卑下」する感情が見え隠れするような気がします。

それを友人は、「先生を利用する」も「コンビニを利用する」も、「先生と協力する」も「ギブアンドテイク」もすべて同じ感覚だと言い張るのです。言うのではなく言い張るのです。こっちの言い分はまったく聞いちゃいない。っていうか「先生」も「コンビニ」も同じ立場なんですか。そんな無茶な。

「尊敬」だの「卑下」だのという単語が、その場で浮かんで来なかった私も、たいがい頭の回転が鈍いのかもしれませんが…前々からこの人とは肌が合わないと思っていたところ、「人が持つニュアンスの違いって難しいよね」みたいな発言をするわけですよこの人は。私は、お互いの考え方が違いすぎることを認め合ったような気分になったので、間食がてら食べていた菓子パンをそそくさと食べて、談話室からさっさと出ていきました。

前々から、この人に良い印象を持っていなかった私ですが、ホントにこの人は感性情報処理の研究をやっていけるのかと思ってしまいます。もうちょっと他人の意見を聞いてくれれば、ね。こちらが何か言えばすぐさま切り返す言葉は「でも」ですから。何を言っても「でも」と反論、否定されるといくらなんでもしゃべり掛けるのが嫌になってきます。感性の研究をする前に、自分の感性を磨いて欲しいと思いました。

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