Monday, October 17, 2005

Motorcycle::Touring - 四国一周(6)

松山にはいるまでは、しばらく山道を走ります。ワインディング、になるのでしょうか。さほど狭い道ではありませんが、暗い中、幾度と無くカーブを曲がって いきます。元気なときはこのコーナリングは楽しいのでしょうが、すでに相当体力がなくなっています。自分に、ぼんやりしてたら死ぬぞ、と言い聞かせながら 走ります。前後の車のスピードが速いので、それに合わせて走っていると気が抜けません。コーナーでふくらんでガードレールや谷底に落ちるのはごめんですか らね。

この山を抜け、松山にはいるまでに二回の休憩を入れました。もうここまで来ると、コーヒーよりも栄養ドリンク的なものが欲しくなります。というか、そうい うものを飲んだ方が良いような気がしてきます。自販機前で休憩するのですが、人気は少なく、明かりも車のライトくらいです。ああ、ここで谷底に落ちたら絶 対当分発見されないんだろうな、そんなことを考えてしまいます。

松山に入り、11号線への道を探します。確か、56号線はそろそろ終わりで、11号線に移れたはずですから。ここに来て迷っていたりするとタイムロスにな ります。時間を無駄にしているほど体力は残っていませんから、絶対に道を間違えたくありません。途中、コンビニの駐車場でバイクを止め、位置を確認しま す。このとき夜8時頃でした。

時間も時間ですし、結構道が混んでいます。渋滞というほどではありませんが。乱暴な運転の車を発見しつつ、11号線にのり、いよいよ高松に向かって走り出します。何だか、やっと帰ってきた、という気持ちになります。…あと200キロ近くは走らなければなりませんが。

高松までの道は、割と細い道で、とろとろ運転が続きました。途中ベンチなどがあれば、そこで少しだけ眠ろうかと考えました。一応寝袋持ってきていますしね。ただ、いまいち踏ん切りが着かず、結局眠らずの走行を続けることにしました。

走行している内に、高松に徐々に近づいていきます。近づくに連れ、なにやらぽつぽつと降ってきたではありませんか。雨です。雨が降ってきました。初めはあ まり気にしていませんでしたが、いっこうに止む気配はなく、それどころか段々きつくなっていきました。しかし、それでも止むだろうという期待を持ちながら 走り続けました。

結局土砂降りになり、バイクウェアの下にも浸水してきて、体温を激しく奪っていきます。昼間は暑かったのですが、夜は急激に温度が下がります。それに加え 全身を濡らしながら走行するのは激しくまずい事態です。ここで決断を迫られます。気にせずそのまま走り続けるか、近くで雨宿りするか。走り続け、高松に 入ったあたりでどこか野宿する場所を探そうか、などと考えます。高松あたりなら、割と道がわかるほうだからです。現在地は全く知らない場所でした(一度 通った道だったりしますが、よく覚えていませんでした)ので、下手に道をそれたくなかったのです。しかし高松までは60キロ近く。どう考えても一時間以上 走行しなければなりません。体力、体温とも急激に奪われ、視界、路面状態とも最悪な中走り続けるのはとても危険でした。

温度が奪われていくのは私だけではなく、XJRも急激に冷やされ、ノッキングし易くなっています。加速も悪いです。変な音がします。私の体もそうですが、 XJRも心配です。やはりどこかで雨をやり過ごす事を考えます。ふと、前方に道の駅の標識が見え、瞬間、道の駅に退散することにしました。道の駅まで4キ ロ、と書いてあったので内心遠いなぁと思いましたが、高松まで走り続けることを考えるとこちらの方が良いでしょう。国道から道を外れ、道の駅に進路変更を することにしました。(続く)

No comments: